# シネマスコープ ## 概要 [[映画のアスペクト比]]の規格のひとつで、横縦比が2.35:1または2.39:1の画面サイズのこと。[[スコープサイズ]](ワイドスクリーン)に属する規格のひとつ。 ## 詳細 ### 主な事例 #### [[🎞️『聖衣』]] ハリウッドによる1953年のアメリカ映画、シネマスコープの劇映画で最初の作品。 #### [[🎞️『竜とそばかすの姫』]] [[👤細田守]]監督作でははじめてシネマスコープを採用。 >[!quote]+ > 僕もシネスコで作るのは今回が初めてですが、ものすごく映画が作りやすいなと思いました。絵コンテを描きながら「こういうことができるんだ」「こんなこともできてしまうんだ」というのを感じながらやっていました。例えば、まずカメラをパンしなくていいんです。画面が横に広いので、カメラはフィックスでいけてしまう。もともと僕はスタンダードの時からフィックス主義だったんですけど、スタンダードからビスタ、ビスタからシネスコへと画面が横に広くなっていくに従って、フィックスのままでよりバチッとレイアウトを決められるし、絵画的な空間をそこに表現しやすいんです。 > > 逆にシネスコからビスタ、ビスタからスタンダードへと横が狭くなっていった時に、何に向いているかというと、人の顔を描くのに向いているんです。それに対してシネスコというのは、顔をアップにしたとしても横にすごく余白ができるわけだから、背景と空間も同時に表現できる。スタンダードだとビジュアル的に人物しか描かないところを、シネスコだとその背景も含めて描けるわけです。それはつまり、人間というのはその人間単体で存在しているのではなく、ある世界の中に存在しているのだ、ということが表現できてしまうということです。 > > 引用:[『竜とそばかすの姫』細田守 本誌未収録インタビュー Vol.1 なぜ “シネマスコープサイズ” だったのかSWITCH 2021年8月号 特集:SOUNDTRACK 2021 – SWITCH ONLINE](https://www.switch-pub.co.jp/belle-switch-interview1/) ## 関連リンク - [シネマスコープ - Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%8D%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%97)