# 五月革命 ## 概要 1968年5月、フランスで発生した学生と労働者による大規模な抗議運動。 大学の自治や社会変革を求める学生運動が労働者のストライキと結びつき、社会全体を揺るがす事態となった。[[👤シャルル・ド・ゴール]]政権を一時的に危機に陥れたものの、最終的には鎮静化された。 ## 詳細 ### 関係する著名人 #### [[👤ジャン=ポール・サルトル]] 革命運動の指導者で当時学生だった[[👤ダニエル・コーン=ベンディット]]とラジオで対話をし、若者たちの運動に賛同を示す。 ソルボンヌ(パリ大学分校)の学生集会にも赴いて発言し、大学とは「異議申し立て」の人間をつくる場所である、学ぶための唯一の方法は意義を申し立てることであって、異議を申し立てない人間には学ぶ価値がないと語った。この「異議申し立て」という言葉はフランス語で「コンテスタシオン」(contestation)で、五月革命のキーワードのひとつである。 #### [[👤ジャン=リュック・ゴダール]]と[[👤フランソワ・トリュフォー]] [[ヌーベル・バーグ]]運動の中心人物だったふたりは五月革命で学生と労働者のストライキ運動に連帯し、警察の弾圧、政府、映画業界のあり方への抗議表明としてカンヌ映画祭中止を呼びかけた。 第21回[[カンヌ国際映画祭]]開催9日目に当たる5月19日に[[👤ジャン=リュック・ゴダール|ゴダール]]は会場に現れ、コンペティション部門に出品されていた[[👤カルロス・サウラ]]の作品上映を中止させようとした(サウラ自身も呼応した)。結果、同日付で映画祭事務所は中止が決まった。 この事件をきっかけとして、[[カンヌ国際映画祭]]と並行して「監督週間」が行われるようになった。 ### 同時期の社会運動・事件 60年代後半は五月革命から始まり、学生を中心とした若者たちが社会改革を主張して権力と衝突する運動や事件が世界的に広がった。 - [[ベトナム反戦運動]](アメリカ合衆国) - [[ブラック・パワー運動]](アメリカ合衆国) - [[プラハの春]](チェコスロヴァキア) - [[トラテロルコ事件]](メキシコ) - [[東大安田講堂事件]](日本) ## 関連ノート - [[📘『NHK「100分de名著」ブックス サルトル 実存主義とは何か 希望と自由の哲学』]] ## 関連リンク - [五月危機 - Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E6%9C%88%E5%8D%B1%E6%A9%9F) - [第21回カンヌ国際映画祭 - Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC21%E5%9B%9E%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%8C%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%98%A0%E7%94%BB%E7%A5%AD)