# 石原式色覚異常検査表 ## 概要 先天色覚異常の当事者には見えにくい色の組み合わせで描かれた文字や数字、図版などを判読させる[[仮性同色表]]という検査法の一種。[[👤石原忍]]が考案したことからこの名がついており、多くのバリエーションが存在するため総称として[[石原表]]と略される。 多数の点が集まって構成された図版の中に、色覚特性によって読み取れる数字や線が隠されており、被験者がそれを判読できるか否かで色覚のタイプを判断する。 簡便な検査方法であるため、学校や職場の健康診断などで広く利用されている。 ## 詳細 ### 歴史 先天色覚異常が社会的に注目されるようになり、検査が行われるようになるのは19世紀末以降。その過程で[[仮性同色表]]が開発される。 その中でも1916年に陸軍軍医だった[[👤石原忍]]が考案し、「石原式色盲検査表」として出版された[[仮性同色表]]は非常に優秀で感度が高い(取りこぼしが少ない)ものとして重宝された。 特に当時の軍隊ではわずかな色覚異常でも問題があると考えられたため徴兵検査用に使用することになった。その後、学校保健の場にも取り入れられ、世界的にも普及していく。 現在も一次[[スクリーニング]]には広く使われているが、異常の種類や程度を詳細に把握するには不十分で、より精密な検査と組み合わせて用いられるのが一般的。 ## 関連ノート - [[📘『新版 「色のふしぎ」と不思議な社会 2020年代の「色覚」言論』]] ## 関連リンク - [石原式色覚異常検査表 - Wikipedia](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E5%BC%8F%E8%89%B2%E8%A6%9A%E7%95%B0%E5%B8%B8%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E8%A1%A8)