# 2025-02-03 [[🎞️『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』]]をネタバレありで語る
![[ネタバレ#^denger]]
## 近年稀に見るネタバレ配慮
[[🎞️『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』]]について、みんながネタバレとしてSNSでの言及を控えていた部分について、ついに公式で明かされた。

本作はテレビアニメシリーズの劇場先行版という特殊な作品であり、それならではのギミックが映画が始まった瞬間から炸裂する。
そういったこともあり、本作についてのSNSでの扱われ方はなかなか見たことがない光景だった。
私もその流れに沿って一切内容に言及しない鑑賞報告を行ったが、そのギミックに関わる情報が公式から提示されたことを受けて、改めてネタバレありで語っておこう。
>[!check]
> ネタバレできないので苦し紛れに[[IMAX]]について語っている鑑賞報告
> - [[2025-01-25 🎞️『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』を観る]]
## 「面白くはなかった」
[[🎞️『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』]]を鑑賞した直後に思ったことは、直近で観たばかりの[[🎞️『366日』]]まったく同じものだった。
>[!check]
> この二作を並べて「同じ」と言っているの、地球上で私だけ説。
> - [[2025-01-21 🎞️『366日』を観る]]
つまりは、==「作品の楽しみどころは分かるのに、その楽しみどころを十二分に堪能することができないということも分かる、不能感」==を味わったのだ。
その楽しみどころとは、率直に言えば本作が『シン・機動戦士ガンダム』をやっているという点だ。
映画の序盤30分、いわゆる「beginning」パートは[[📺️『機動戦士ガンダム』]]の現代的なやり直しが大スクリーンで繰り広げられる。キャラクターデザインや、サブタイトルシーンの音楽まで完コピしてこちらをくすぐってくるあの感じはまさに[[🎞️『シン・ゴジラ』]]からはじまった「シン」シリーズのそれだ。
しかし、本作のやり直しにはひとつ大きなひねりがある。そこに主人公である[[アムロ・レイ]]が出てこないのだ。
代わりにアムロの最大のライバルである[[シャア・アズナブル]]が[[📺️『機動戦士ガンダム』]]の第一話でガンダムを拿捕したらどうなるか、という「もしも」が描かれる。そして、その「もしも」の先の物語が[[📺️『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』]]であるという仕掛けだ。
この、原作から少しずらした、「よく出来た二次創作」的展開にワクワクする気持ちは分かる。
しかし、去年たまたま[[📺️『機動戦士ガンダム』]]を最初の二話だけ視て脱落した私には、それがよく出来ているかを判断することはできなかった。その上に、視聴が続かなかったアニメっぽものをそれと知らずに改めて30分付き合わなければいけなかった映画体験は、「面白くはなかった」と言いたくもなるということだ。
それこそ[[🎞️『シン・ウルトラマン』]]における[[📺️『ウルトラQ』]]パートのように、2分ほどの短尺で異常なテンションのまま語り切る、みたいな演出ならばノレたかもしれないが……。
## 「映画」として観ると……
以上のようなギミック的な面白がり方ができなかった上に、「映画」としてもそんなに魅力的とは思えなかったのが痛い。
なんといっても画的な驚きが弱い。もちろんテレビアニメとしては手間がかかった画作りをしているのだろうが、それでも映画館のスクリーンで(しかも[[IMAX]]で)観て驚くような映像だとは思えなかった。
加えてその企画の性質上、当然ながら本作単体でまったく完結していない。その点も「映画」として観ると大きく減点だ。
さらに、同じ挿入歌が二度も流れる構成には思わず失笑してしまった。テレビアニメの総集編としての都合だけが浮かび上がるダサさだ。
ことほどさように「映画として観る」姿勢と本作は大変相性が悪い。
そして「映画として観る」ことを強く要請する[[IMAX]]シアターという環境で観てしまったことによる負の相乗効果と合わせて、個人的には「面白くはなかった」。
もともとテレビアニメはほとんど視ないのだが、本作もたぶん視ることはないだろう。
……キラキラの先にあるものは、やっぱり他のガンダムシリーズ、あるいは[[📺️『機動戦士ガンダム』]]における別の「もしも」の世界なのだろうか。
つまりマルチバース? え、[[マーベル・シネマティック・ユニバース|MCU]]のマルチバース展開があんなにもグダグダしてしまった後に……?