# 2025-02-14 [[🎮️『ドンキーコング リターンズ HD』]]をプレイ ![[🎮️『ドンキーコング リターンズ HD』#ドンキーコング リターンズ HD 紹介映像]] ## 感想 ゴリラの握力は400〜500キログラムほどあるという。 私が[[Nintendo Switch]]のジョイコンを握る力も、さすがにゴリラほどではないが、じわじわと強くなっていったゲームが[[🎮️『ドンキーコング リターンズ HD』]]だ。 全ステージの攻略、パズルピースコンプリートと、ひとまず目標にしていたところまではやり尽くした。残りのやりこみ要素をどこまで噛むかは悩むところだが、いったん感想をまとめておこう。 >[!cite] > ![[『ドンキーコング リターンズ HD』ファイルセレクト画面.webp]] > 引用:[[🎮️『ドンキーコング リターンズ HD』]] > > [[🎮️『スーパードンキーコング』]]シリーズ恒例、達成率100%オーバー。攻略要素は他にもあるため、まだ増えそう。 ### [[🎮️『スーパードンキーコング』]]シリーズへの愛着 今作は[[Wii]]で発売された[[🎮️『ドンキーコング リターンズ』]]のリマスター版だ。私は[[Wii]]を所持したことがなかったため元の作品は未プレイだった。 しかしいずれプレイしたいと熱望していた作品でもある。本作は「リターンズ」をその名に冠するが、これは明らかに[[スーパーファミコン]]で展開された[[🎮️『スーパードンキーコング』]]シリーズの<ruby>再開<rt>リターン</rt></ruby>作だからだ。 [[🎮️『スーパードンキーコング』]]シリーズの思い出は多い。もちろん三部作すべてプレイしており、[[ゲームボーイアドバンス]]の移植版までプレイしている程度にはファンだ。 特に[[🎮️『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』]]については[[RTA]]とまでは言わないが、クリアタイムを目標設定して繰り返しプレイする程度にはドハマリした作品だ。後に[[🎮️『Celeste』]]などの高難易度な横スクロールアクションゲームに対する嗜好性を高めた一作である。 今作はそのリマスター版だが、ここではひとまず[[🎮️『ドンキーコング リターンズ』]]として語りたい。 ### シリーズの真髄 [[🎮️『スーパードンキーコング』]]シリーズは当時の最高峰のグラフィックと高難易度なアクションが魅力の横スクロールアクションゲームだった。 対して今作、さすがにグラフィックは業界全体で品質のインフレが進んだためそれ単体で驚くようなものではない(そもそも初出が15年前だし)が、ステージ環境の見せ方などの細かなディテールが目を楽しませてくれる。 [[🎮️『スーパードンキーコング』]]シリーズの名ステージをオマージュしたと思われるステージも多い。特に最終盤は[[🎮️『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』]]の「どくどくタワー」や[[🎮️『スーパードンキーコング3 謎のクレミス島』]]の「ポンコツロケットでゴー」などの傑作ギミックを想起させるご褒美ステージ(難易度は高い)が並ぶ。 ステージBGMはその多くがシリーズ楽曲を大きく変えすぎないアレンジでところどころニヤリとさせられた[^1]。 [^1]: [[WiiU]]で販売された続編[[🎮️『ドンキーコング トロピカルフリーズ』]]には[[🎮️『スーパードンキーコング』]]シリーズで作曲を担当した[[デビッド・ワイズ]]が参加。本家本元の参入により、今作よりも大胆なアレンジが披露された。 >[!cite] > ![[『ドンキーコング リターンズ HD』かくれんぼランビ.webp]] > 引用:[[🎮️『ドンキーコング リターンズ HD』]] > > 個人的に一番印象深いステージは「かくれんぼランビ」。アニマルフレンドであるサイのランビをステージ最後まで連れて行くというステージコンセプトに気づかず、道中死にまくった。 アクション性は[[🎮️『スーパードンキーコング』]]シリーズを完全に踏襲している。 ローリングとジャンプ、ふたつの基本アクションの組み合わせで様々な遊びが構築されたステージはどれも最低ひとつは新規のギミックや演出が盛り込まれており、飽きることなく進められる。 そしてやっぱり死に憶えゲーだ。アクションは単純だが、シビアな配置の数々が文字通り殺しに来る。初見殺しも多いが、中間地点の直後に多めに置かれており理不尽さを感じすぎない優しさも垣間見せる。アメとムチの見事のバランスである。 よくできた死に憶えゲーはレベルデザイナーとの心理戦だ。中盤以降はアイテムの隠し方や、死に繋がるオトリの配置を見切りながら進めていく。 シングルプレイのゲームであるが気分は対人ゲーと同じ。瞬時の判断が勝敗を分け、トラップを潜り抜けたカタルシスは大きい。そんなバトルが数秒に一回のペースで繰り返される。そこが好きなシリーズであり、今作もその楽しさは十分にあった。 ### 右へ右へと歩を進める目的とは ドンキーコングシリーズは歯ごたえのあるアクションゲームだが、同時に敷居の低いファミリー向けゲームでもある。 同じ横スクロールアクションでも私が近年ドハマリした[[🎮️『Celeste』]]や[[🎮️『SANABI』]]とはまるで異なる。主人公の目的、すなわちお話が超シンプルなのだ。 バナナが奪われた。だから取り戻しに行く。これだけ。 食欲は老若男女だれでも理解できる欲求である。たぶん、[[🎮️『スーパーマリオブラザーズ』]]におけるマリオの目的である「お姫様を助け出す」よりも、ずっと万人に開かれたものだ。 バナナというアイテムの形状・色も見た目が良く、ステージで集めていて少しテンションが上がるという効果があるかもしれない。 取り戻したバナナ=食べ物が空から降ってくる、というエンディングは[[🎮️『星のカービィ』]]を想起した。そんなエンディングを見ながら、アクションゲームは主人公に葛藤がなくても成り立つと思った。欲求さえ、主人公とプレイヤーが同調できれば、それは右へ右へと突き進むモチベーション足り得るのだ。 ## 情報 ![[🎮️『ドンキーコング リターンズ HD』#関連リンク]]