# 2025-03-04 [[🎞️『セプテンバー5』]]を観る ![[ネタバレ#^warning]] ## 感想 劇場で鑑賞。 ![Xユーザーのこーしんりょー@SpiSignalさん: 「『セプテンバー5』観た。ミュンヘンオリンピック事件を報道するABCスポーツ局のスタッフを描くサスペンス。ナチズムの過去をオリンピックにより克服したいドイツ、歴史的事件を前に職業倫理と成功の間で揺れるテレビマンたち。その二者が重ね合わさって招く大惨事。人類史は反省の連続である。」 / X](https://x.com/KO_SHIN_RYO/status/1896923272622796862) 1972年のミュンヘンオリンピック。そのさなか発生したテロ事件を扱った映画だ。 実はまだ観ていないのだが、[[👤スティーヴン・スピルバーグ]]監督作[[🎞️『ミュンヘン』]]ではこの事件の発生からその後の報復作戦までを描くという(こちらは後で観たい)。 一方で今作[[🎞️『セプテンバー5』]]は事件の発生からその終結まで、タイトル通り9月5日をほぼ全編放送局内のみで描く。 [[🎞️『ミュンヘン』]]の存在は知っていたのでこのような事件があったことは知っていたが、その詳細はさっぱり知らなかった。 この事件はどのような背景で起こり、どのような経緯をたどったかということを知れるという点では興味深く、スリリングな作品だ。 しかし、本作が描こうとしている事柄はやはりジャーナリズムについてだろう。 テロ事件の生中継という世界で初めて生じた仕事。それを担当したのは現地ミュンヘンで選手村のそばにスタジオを構え、本来オリンピック中継のために集まったスタッフたちだ。 序盤にはアメリカの報道局がこのニュースを引き取るという話も出るが、現地スタッフはそれを拒否。こうした過程を丁寧に見せるため、ところどころで生じる準備不足感が伝わりやすい。 スタッフたちは確かにプロフェッショナルである。しかし扱う対象がテロ事件となると、専門でないが故の考慮不足に起因するミスはどうしても発生する。それは我々の普段の仕事でも当然に起こる事態だ。 現場の指揮を務めたジェフリー([[👤ジョン・マガロ]])は事件の集結後、その事件の結末と自らの仕事を重ね合わせて「大惨事」だったと総括する。 出世欲と職業倫理との間の葛藤はお仕事映画には付き物だが、本作のジェフリーにのしかかった重圧に耐えきれる自信は、私にはない。 ## 情報 ![[🎞️『セプテンバー5』#予告編]] ![[🎞️『セプテンバー5』#主要スタッフ]] ![[🎞️『セプテンバー5』#関連リンク]]