# 2025-03-06 [[📘『パスキーのすべて 導入・UX設計・実装』]]を読む
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## 感想
そのものずばり[[パスキー]]についての現在の情報を一冊にまとめた書籍である。
[[パスキー]]について、私も昨年からサードパーティー製のパスワードマネージャーで同期させながら、いくつかのサービスで登録・利用をしている。[[iPhone]]ならば顔認証でサービスにログインができ、その利便性は強く感じていた。
しかし、その仕組みについては気になる度にネットで調べるのだが、いまいち勘所を掴めた感じがせず、しばらく経つとまた調べて……と繰り返していた。だからタイミング的にはちょうど良い一冊だった。
上記のような私の問題意識ならば、本書の3章まででおおよその需要を満たす読書になるだろう。
[[パスキー]]とは具体的にどのようなもので、どういう仕組みで認証機能を実現しているのか。それがどうして安全なのか。パスワードと比較しての強みはどこにあるのか。
体系的・歴史的に解説されており、今後、パスワードの代替として[[パスキー]]が普及していくであろう未来図についても腑に落ちた。
ただし、まだまだ[[パスキー]]自体にわかりにくさはつきまとう。だからこそ本書のような解説書に需要があるのだろう。
このわかりにくさは、ログインを試行しているサービスに紐づいた「安全にログインしている感覚」がパスワードと比較して得にくいからだと思われる。
その利便性が大勢にとってより身近なものにするために、より多くのサービスで[[パスキー]]認証が実装され、パスワードよりも楽かつ安全にログインできることが周知される必要がある。
今年1月にはiOS/iPadOS上でもChromeブラウザからGoogleパスワードマネージャーによるパスキー同期が利用できるようになった。
サードパーティー製のパスワードマネージャーを用いて複数プラットフォームで管理しているユーザーは少数派であるため、こうしたプラットフォーム側での対応は大きな一手となると考えられる。
本書の4章以降は実装に関連する情報なので流し読み。
仕事や趣味の都合上、[[パスキー]]を導入したサービスの設計や実装に関わる可能性は考えられるため、参照先としてストックしておきたい。
## 情報
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