# 2025-04-04 [[🎞️『Playground 校庭』]]を観る ## 感想 劇場で鑑賞。 ![Xユーザーのこーしんりょー@SpiSignalさん: 「『Playground 校庭』観た。知恵がないから人を傷つけてしまうのか、はたまた知恵を得たから人を傷つけてしまうのか。少なくとも、もう小学生には戻りたくないし、小学生の先生とかもってのほかだ、という思いを深めるキツい一作だった。」 / X](https://x.com/KO_SHIN_RYO/status/1908101217643123048) ### 小学生の目で見る学校 非常にミニマルかつ、コンセプト先行な一作だ。 小学校に入学したばかりのノラ。お兄ちゃん子らしく、兄のアベルと抱きしめ合いながら休み時間に会おうと約束して校舎へ向かう。 以降、ほぼ全編カメラはノラの姿を間近でとらえ続ける。ピントは常にノラに合わせられ、彼女が対話する相手もろくに画面に映らない。学校内で起こることへのノラのリアクションだけで物語る。 ### そろそろ子供の頃のことを考えたくなくなってきた [[🎞️『SKINAMARINK スキナマリンク』]]もそうだったが、子供の頃の嫌な気持ちを思い起こさせる映画だ。もうあの頃に戻りたくない。 >[!check] > [[🎞️『SKINAMARINK スキナマリンク』]]は子供の頃の怖かった思い出に(無理やり)直面させられる映画だ。 > > - [[2025-02-28 🎞️『SKINAMARINK スキナマリンク』を観る]] 常に兄の姿を求めていたノラだったが、次第に学校の雰囲気にも慣れていき、一緒に遊ぶ友だちもできる。 しかし、兄がいじめられる姿を見てからどんどん心苦しくなってくる。親や両親にそのことを告げることでいじめがエスカレートする、ということを学習してどんどん兄から離れていく様がリアルだ。 子供の頃に戻りたい、という願望を述べる人がいる。それは在りし日の輝かしい部分だけを回顧してやいないかと本作は諌めてくる。 校庭で繰り広げられる、生まれてはじめての「人間関係」に翻弄されたあの日々をもう一回体験したいだろうか? 映画の最後にはまたノラとアベルが抱き合う姿で円環構造を成してみせる。 しかしその姿には、ふたりの(苦い)成長のあとを見ることができる。全編劇伴のない本作はそのまま、無音のエンドロールがはじまる。劇伴のない世界に生きる私もまた、他のプレイヤーと共有するこの社会(Playground)に送り出される。 ## 情報 ![[🎞️『Playground 校庭』#予告編]] ![[🎞️『Playground 校庭』#主要スタッフ]] ![[🎞️『Playground 校庭』#関連リンク]]