# 2025-04-17 [[🎞️『ウィキッド ふたりの魔女』]]を観る
## 感想
劇場で鑑賞。

### やっとこさ観に行く
なんとか駆け込みで[[Dolby Cinema]]字幕版を観に行くことができた。昨年から本国での好評の声が聞こえてきており、[[アカデミー賞]]二部門受賞の話題作。実写洋画の存在感が年々薄れている日本でも大ヒット中だ。
ここまで観に行くのが遅れた理由はまあ色々とあった。上映時間が2時間40分と長く、他作品とはしごすることを考えるとなかなか時間調整が難しかったという理由もある。しかし一番の理由は「予習してから行こう」なんて考えてしまったからだ。
原作小説があり、それを原作とした映画があり、その小説と映画をベースとした外伝小説があり、その外伝小説を原作としたミュージカルがあり、そのミュージカルの映画化だ。
いったい何重に翻案されているんだという話だが、せめて1939年の[[🎞️『オズの魔法使』]]には目を通してからとか思っていたがそうこうしている内に上映開始から一ヶ月を超え、劇場でかかっている回数が減ってしまった。結果的に予習なしでの鑑賞。
当然、ファミリーで観られる超大作なので予習がどうのこうのなど考える必要はないことなど分かってはいるのだが、オタクの<ruby>性<rt>さが</rt></ruby>というかなんというか。
### 完璧なTo be continued
映画として大変おもしろかったが、これほど言葉で説明することに意味のない作品もなかなかない。
ファンタジー映画として衣装・美術・メイクによるビジュアルと、ミュージカルとしての歌唱とダンス、これら非言語的な要素が極めてよく出来ている一作だ。観れば凄さは一目瞭然というタイプの作品である。そして、この「一目瞭然」の楽しさこそが映画の本質的なものだよなあと再確認。
本作だけで2時間40分と思わずひるんでしまう長尺である本作、更には(タイトルだけでは分からないが)「Part 1」でもある。つまり続編があるのだ。正確には二部作で、後編は11月21日に全米公開予定。
そんなわけで本作は完結していないのだが、完結していないからこそできる映画のシメ方というものがある。ずばり以下に続編に観客を誘導する終わり方にするかという点だ。いわゆる[[クリフハンガー]]というやつである。
本作においてはいわゆる物語的な「引っ張り」感はあまりなく、単体でも綺麗に終わっている。なにより映画のクライマックスの作り方として非常にパワフルであり、エルファバ演じる[[👤シンシア・エリヴォ]]の歌唱がまるで魔法のように最後に炸裂して終わるため、単体作としての満足感は大きい。
心が通じ合った二人の魔女が歩む道が完全に異なってしまい、はてさてこれからどうなるのか。その予感は本作の冒頭や、グリンダの手の演出からもうかがえるものがあるが、とにかく気にならざるにはいられない完璧な「To be continued」だ。
## 情報
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