# 2025-04-19 [[🎞️『ミッキー17』]]を観る ## 感想 劇場で鑑賞。 ![Xユーザーのこーしんりょー@SpiSignalさん: 「『ミッキー17』観た。ブラックコメディとして笑える映画ではあるが、過多な独白が上滑りしている印象もあり、なんとも捉えにくい映画だった。クリーパーの造形は可愛い。」 / X](https://x.com/KO_SHIN_RYO/status/1913531529491587408) [[👤ポン・ジュノ]]監督の[[『パラサイト 半地下の家族』]]ぶりとなる新作ということで期待して観に行ったが、その期待を超えてくることはなかったかなと。そもそも前作の評価がとんでもない頂に到達してしまったために、あえての「軽さ」のある企画なのかもしれない。 もちろん、コメディとしての質の高さや所々も見せ方の巧みさは感じるものの、全体の要素がうまく噛み合わずにとっ散らかっている印象を受けたといったところか。 記憶をアップロードしておき、宇宙での危険な作業を通して死んでしまったら身体を再生成する。そんなSF的ギミックにより、擬似的な死に戻り[[タイムループ]]を実現する。 主人公ミッキー([[👤ロバート・パティンソン]])の序盤の死に様には[[🎞️『オール・ユー・ニード・イズ・キル』]]を想起させられる雑っぷりで不謹慎な笑いが漏れる。身体の再生はまるで3Dプリンタのような機械でなされ、身体が吐き出される際にプリンタらしく前後する様など悪趣味がすぎる。 とはいうものの、この序盤の長々とした回想として描かれており、映画の構成としてはややノリにくいなあと感じていたところ、その不満が覆されることは最後までなかった。 「消耗品の人間」たる主人公と、それを使うコミュニティの権力者という格差構造。常に場のペースを握る力強い女性像。舞台となる惑星に先住する生物(クリーパー)の造形から漂うモンスター映画感。 これらの要素は確かに[[👤ポン・ジュノ]]映画な題材なのだが、それらを詰め込むためのセッティングの部分で語りの鈍重さを招いている印象だ。 ## 情報 ![[🎞️『ミッキー17』#予告編]] ![[🎞️『ミッキー17』#主要スタッフ]] ![[🎞️『ミッキー17』#関連リンク]]