# 2025-05-16 [[🎞️『ガール・ウィズ・ニードル』]]を観る
## 感想
劇場で鑑賞。

根幹の部分が本作のミステリーの要素と深く絡んでいるため、あまり深いところまでは言及しない。できれば本編最後の字幕に唸らされるまであまり前情報を入れずに観たほうがよい一作だ。
大戦終了直後のコペンハーゲンで困窮するお針子カロリーネ([[👤ヴィク・カーメン・ソネ]])が体験する悪夢のような現実が描かれる。
もちろん暴力的な描写や痛い描写もある。レーティングはPG12であり、故にあまり直接的には描かれないものの、それでもズシンと喰らう作品だ。体調の悪い日の鑑賞はオススメできない。
個人的にキーワードは出産と授乳。故に本作は女性の身体についての映画でもある。
いずれも他者に自らの身体の一部を直接的に他者へと分け与える行為だ。特に授乳は能動的な行為であり、[[アンパンマン]]ではないがある意味で究極の他愛の行為であるように感じた。
白黒かつ一般の映画よりも左右が狭い1.44:1のアスペクト比。アスペクト比は異なるが、今年の映画では[[🎞️『TATAMI』]]に似たフォーマットだ。
本作の場合は時代感の意味もあるだろうが、現代にあえてこのフォーマットを用いるということは、圧迫感のある映像への指向性が感じられる。
実際、冒頭のシークエンスでは人の顔が画面いっぱいに不気味に映され、これからはじまる映画の不穏感を際立たせる。かつて、あるいは今も現実に起こり得る、<ruby>魘<rt>うな</rt></ruby>されるような悪夢の始まりである。
## 情報
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