# 2025-06-21 [[🎞️『MaXXXine マキシーン』]]を観る
![[レーティング#^r-15]]
## 感想
劇場で鑑賞。

今年一番楽しみにしていた映画だ。
[[🎞️『X エックス』]]、[[🎞️『Pearl パール』]]と続くシリーズの最終作。シリーズの特徴はなんといっても一人二役を演じる[[👤ミア・ゴス]]だ。
[[🎞️『X エックス』]]ではスラッシャーホラーの殺人鬼とファイナルガールの両方を演じる。[[🎞️『Pearl パール』]]では前作の殺人鬼の若かりし日を演じる。
そして今作[[🎞️『MaXXXine マキシーン』]]では[[🎞️『X エックス』]]で生き残ったマキシーンを引き続き演じる。
ハリウッドで映画スターを目指すマキシーン。ポルノ女優として日銭を稼ぎながら、ついにホラー映画の主演の座を射止める。
しかしその頃、[[リチャード・ラミレス|ナイト・ストーカー]]と呼ばれる連続殺人鬼が街をパニックに陥れていた。そしてマキシーンの周囲の人々が何者かによって次々と殺されていき……。
こんなあらすじからは想像しにくいかもしれないが、[[🎞️『Pearl パール』]]があまりにも悲劇的な結末だった反動か本作はなかなかアッパーな作品だ。
[[🎞️『X エックス』]]で殺すか殺されるかの経験を経たマキシーンは、たまにそのトラウマがフラッシュバックするものの、新たな脅威に対してはほとんど怖がる素振りを見せない。むしろどんどん返り討ちにしていく。そうして登りつめた先にあるのがスターの称号だ。映画の街・ハリウッドの頂、ハリウッドサインのさらに上で、マキシーンはすべての決着をつける。
自らの過去と対峙するマキシーンの肩にはパールの夢も乗っている。
もちろんマキシーンにその気はないだろうが、観客としてシリーズを順番に観るとどうしてもそういう風に見えてくるのがよくできている。若い女性の夢を搾取するショービズ業界の構造を描いてきた本シリーズは、最後には女性同士の連帯によって世代を超えてその糞山を制して見せるのが痛快だ。
こんな連想をするのは私だけかもしれないが、本作を観ていて終盤は[[🎮️『円交少女 ~陸上部ゆっきーの場合~』]]に近い感想を抱いた。
女性である主人公を食い物にする驕った男たちに対するカウンター。男性にとっての「いい子」ではいられない主人公が、不道徳な手段を用いてでも彼らを出し抜いて見せる。
そんなある種の[[ピカレスクロマン]]の香りが、マキシーンとゆっきーの姿をだぶらせる。
## 情報
![[🎞️『MaXXXine マキシーン』#予告編]]
![[🎞️『MaXXXine マキシーン』#主要スタッフ]]
![[🎞️『MaXXXine マキシーン』#関連リンク]]