# 2025-07-06 [[🎞️『F1/エフワン』]]を観る
## 感想
劇場で鑑賞。[[IMAX]]版。

### こういうハリウッド大作、今となっては珍しいかも
[[👤ブラッド・ピット]]というスーパースターを中心に、良くも悪くもハリウッド映画的なストーリーテリングと最新撮影技術によるスペクタクルで引っ張る作品は今となっては珍しいかも、というのが最初の感想だった。
様々なモータースポーツを渡り歩くベテランレーサーのソニー([[👤ブラッド・ピット]])は、旧友であるルーベン([[👤ハビエル・バルデム]])に誘われて30年ぶりにF1の舞台に舞い戻った。
若手ドライバーのジョシュア([[👤ダムソン・イドリス]])やテクニカル・ディレクターのケイト([[👤ケリー・コンドン]])と共に今シーズン中の勝利を目指す。
監督が[[👤ジョセフ・コシンスキー]]であることもあって[[🎞️『トップガン マーヴェリック』]]の陸上版として語られることも多いが、実際に似ている所も多い。
老齢に差し掛かるベテランと生意気な若手によるライバル関係と継承のストーリーや、主人公がカリスマを発揮して組織を再びチーム化していく描写などはかなり既視感がある。
そもそも[[🎞️『トップガン マーヴェリック』]]自体が86年公開作の久々の続編という立ち位置で、「往年のハリウッド大作映画」の影を背負った作品だったわけで、この方向性が現在の[[👤ジョセフ・コシンスキー]]監督の目指すところなのだろう。
映像はやはり凄い。日常生活では体感不可能な超高速の乗り物に搭載されたカメラが的確にオペレーションされることにより描き出す大迫力の運動は映画館の大画面で映えるものだった。
### しかし驚きは少なかった
確かに最新の大迫力映像とそれを邪魔しない王道なストーリーテリングは安心して観られる映画であるが、それ故に驚きが少なかったというのが正直なところだ。
近年、モータースポーツを描いた大作映画は数年に一度くらいのペースで配給されており、[[🎞️『グランツーリスモ』]]や[[🎞️『フォードvsフェラーリ』]]、同じくF1が題材ならば[[🎞️『ラッシュ/プライドと友情』]]などが頭をよぎる。
確かに[[🎞️『F1/エフワン』]]は「こんな映像観たことない!」という驚きがあるのだが、しかし過去に鑑賞したこれらの作品でも同じようなことを思った記憶があり、「この驚き方、過去にもしたことがあるぞ」と変にブレーキがかかってしまった。
また、[[👤ブラッド・ピット]]主演のスポーツ映画としては、本作同様に破天荒な戦略によってチームを勝利に導こうとする[[🎞️『マネーボール』]]を彷彿とさせられた。似ていながらも、より鼻つまみ者感が強い[[👤ビリー・ビーン]]のほうが好ましいキャラクターだった。
こういった私の中に蓄積された過去作との競争によって、本作から感じた面白さが相対的に減じられたような気がする。
確かにモータースポーツ映画を更新する作品かもしれないが、私にとってのモータースポーツ映画の限界を感じた作品でもあった。
## 情報
![[🎞️『F1/エフワン』#予告編]]
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