# 2025-08-18 [[📘『なんで人は青を作ったの? 青色の歴史を探る旅』]]を読む >[!info] > ![[📘『なんで人は青を作ったの? 青色の歴史を探る旅』#概要]] ## 感想 たまに図書館でまったく興味関心のなかった題材の本をえいやと借りたりするのだが、本書はその一環。 とはいえ「なんで人は青を作ったの?」というタイトルには惹かれるものがあった。 まった知らない領域を新たに学習するときは背伸びをせずに学生向け・初学者向けの書籍を手に取るべし。本作は、[[「13歳からの考古学」シリーズ]]ということで、中学生の二人の男の子が科学者の老人のもとで「青を作る」実験を繰り返しながら、その歴史を探っていくという物語形式の啓蒙書だ。 私がこれまでの人生で「青色を作る」ことを考えたのは、それこそ[[🎮️『Minecraft』]]でラピスラズリから青色の染料を作ったときくらいだ。 そもそもこのラピスラズリなるものの正体もさっぱり知らなかったりしたのだが、それも本作では解説されている。主に中国やアフガニスタンで採れる鉱石で、それを砕いて作ったものがウルトラマリンブルーという顔料になる。 思えば「顔料」と「染料」の違いを明確に説明できるほどきちんと理解できておらず、自らの化学への興味の無さを痛感したりした。 それ以外にも歴史上各地で作られてきた青色を少年たちは作っていく。作者あとがきによれば、本書の執筆をきっかけにきちんとした分析が不足しており、改めて自ら分析からしなければならなかったケースがあったという。 以外なところでは「埴輪」に一章が割かれているが、常陸の埴輪に塗られている紺色がどこからきているのかは今なお分析が進められているという。こういうところにはなるほど考古学的なロマンを感じることができた。 ## 情報 ![[📘『なんで人は青を作ったの? 青色の歴史を探る旅』#目次]] ![[📘『なんで人は青を作ったの? 青色の歴史を探る旅』#関連リンク]]