# 2026-01-31 [[🎞️『HELP/復讐島』]]を観る
![[ネタバレ#^danger]]
## 感想
劇場で鑑賞。

>[!info]
> ![[🎞️『HELP/復讐島』#概要]]
### お前それ無人島でも同じこと言えんの?
シンプルに、超おもしろスリラーだ。
[[🎞️『スパイダーマン』]]シリーズに代表されるスーパーヒーロー映画と、[[🎞️『死靈のはらわた』]]シリーズに代表されるエクストリームなホラー・スリラー映画。主にこの二本軸でキャリアを積んできた[[👤サム・ライミ]]監督の、後者の最新作だ。
前作がちょうどその折衷的作品にして超大作だった[[🎞️『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』]]だっただけに、本作はそのスケールの小ささが目立つ。
序盤20分ほどでセッティングが完了し、飛行機事故で無人島に漂流して以降はずっとひとつの舞台、ふたりの人物だけで物語が展開される。
思い出すのは[[🎞️『逆転のトライアングル』]]。その後半の無人島パートを映画一本に拡大したような企画だ。
資本主義社会では資本やフォロワー数といった数字がその人の立場を決めるが、その外部、たとえば無人島に漂流してしまえばその数字の力は鳴りをひそめる。
生きやすく整備された人間社会とは無縁な生存能力、サバイバルスキルを有する者が上に立つ世界だ。こうした舞台を用意することで、本作も[[🎞️『逆転のトライアングル』]]同様、格差社会の逆転を描き出す。「[[「お前それサバンナでも同じこと言えんの?」|お前それ無人島でも同じこと言えんの?]]」というやつだ。
### バランスの取れたエクストリーム
もちろん味付けは[[👤サム・ライミ]]風、悪趣味マシマシ。
椅子から飛び上がること確実な完璧な[[ジャンプスケア]]や、ちょっと過剰な流血っぷりなど、映画的な演出で十分に楽しませてくれる。
キャラクター造形もやはり過剰だ。
アメリカ的なポジティブ・シンキングを内面化した主人公の**リンダ**([[👤レイチェル・マクアダムス]])の振る舞いは外目に見ても確かにキツく、ちょっと感情移入しづらい。
しかしそんな彼女にパワハラをかます**ブラッドリー**([[👤ディラン・オブライエン]])のクズっぷりがそれを上回る。基本この二人しか出てこないから、キツいキャラクター同士でかえって感情移入のバランスが取れている。
個人的に好きなシーンにイノシシ狩りがある。
私は大学生の頃、夜中に友人の車に乗せられてなぜか山道に入ったところで大きなイノシシと遭遇した経験をしたことがある。しょうもないと思われるかもしれないが、これまで生きてきて唯一命の危機をリアルに感じた瞬間だった。
そんな私からしても、本作のイノシシの凶暴さは過剰だ。見た目のグロさも、なかなか死なない生命力もやりすぎである。
やはりアメリカ映画はやり過ぎぐらいが丁度いいのだと、[[👤サム・ライミ]]料理長が調味料を投入しまくるようだ。そんなやり過ぎの中で奇妙にバランスが取れている様はまるで魔法だ。
結末のネタバレになるが、「やり過ぎの中で奇妙にバランスが取れている」を象徴するのがラストショットだろう。
「なんだか色々とあったけれども、私は幸福に生き続けますが何か?」とでも言いたげなカメラ目線が、怖さと爽快さを両立していた。
## 情報
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