# 2026-04-07 [[🎮️『友恵の探偵物語 ~のぞき魔な私の天職~』]]をプレイ
## 感想
>[!info]
> ![[🎮️『友恵の探偵物語 ~のぞき魔な私の天職~』#概要]]
全5話のオムニバス形式の本作。現在第3話までプレイ。
企画内容が好みで購入したが、思った以上にユニークな面白さがある作品で楽しい。いったん中間ということでプレイログを残す。
### 基本設定
探偵モノは、主人公が積極的に事件(イベント)に絡みに行けるという点で創作上色々と便利なジャンルだ。
例えば、主人公が訪れた先々で決まって殺人事件が起こるというのは紛うことなき作劇上のご都合主義だが、主人公が探偵であるという一点によって許容されるものである。
本作の主人公である**園崎友恵**([[👤桜乃はるこ]])はのぞき趣味が高じて探偵という職を選んだ女性だ。
さびれた地方都市で個人探偵事務所を構える彼女のもとに集まる依頼は身辺調査や浮気調査といった普通なものばかり。それがフィクションだからといって、探偵のもとに殺人事件の調査依頼が転がり込まなければならないという法はないのである。
しかし彼女にとってはそういう下世話な依頼こそが望ましい。探偵としての仕事をこなしつつ、調査対象の寝室事情を覗いてはその場で自慰にふけるという趣味も両立できる天職である。
### 安く作る工夫
本作は、いい意味で安く作っている。
ゲームの体裁はいわゆるビジュアルノベル。全画面にテキストを表示する形式だ。
絵が隠れるのを嫌ってか採用している作品は多くないが、本作はその「絵が隠れる」があまりデメリットになっていない。なぜなら立ち絵がないからだ。むしろ画面下部にテキストボックスを表示する形式だと画面がスカスカで逆に気になってしまうだろう。
立ち絵がないというとまるで手抜きのように思われるかも知れないが、そもそも立ち絵がないことにシナリオ上の必然性がある。
主人公である友恵は、ほとんどすべての登場人物と相対して話すことがないからだ。
彼女がやることは他の登場人物たちを尾行して観察すること。立ち絵という表現方法がプレイヤーに錯覚させる「対話をしている」感覚が本作においてはほぼ不要なのだ。
これにて立ち絵は全カット。その分、絵のある登場人物数を増やしやすくできるという算段だ。
また、対話が少ないということは、必然的に収録ボイス数が少なくなるということを意味する。
本作はまるで、テキスト全体に対してボイスの付く台詞の割合の低さでギネス記録を狙っているのではないかと思うくらい、ボイスが流れない。調査対象が情事に耽るタイミングで響く嬌声がほとんどだ。
つまりはエッチシーン以外のボイスは極めて少ない。そしてエッチシーンとエッチシーンの間は尾行する友恵の独白が長々と続く作りだ。
この作りが許せるのはひとえにその独白に確かなおかしみがあるからだ。
舞台の地方都市(名言はされないが諸々の描写からおそらく愛知県?)に昔から暮らす実家住まいの友恵はその趣味から覗きスポット、すなわち地元の地理に詳しい。
尾行の過程で訪れるそれぞれの場所、そして舞台となる街の歴史についての語りはいちいちリアリティがあり、それに重ねるように現在の日本の不景気を皮肉るような彼女の独白の端々にはユーモアが滲む。
>[!cite]
> ![[テキスト.webp]]
> 引用:[[🎮️『友恵の探偵物語 ~のぞき魔な私の天職~』]]
>
> こんな感じのテキストが尾行中延々と続く。私はかなり楽しいと思い読んでいるが、近年のエロゲーでは珍しいテイストだろう。
エロゲー、なかでもこうしたノベル形式のゲームは「長尺の物語をビジュアルを伴う形で比較的安く作れる」という利点によって多くのプレイヤーが参加し、発展してきた経緯がある。
だから、リッチな作品ももちろんプレイしたいが、こうした今でも「安く作る工夫」が感じられるゲームは応援したくなるなあと思うのであった。
……ただし、音回りのコンフィグははっきりと改善願いたい。
0~100で音量を設定できるが、60以下はもうほとんど聞こえず、ボイスのデフォルトの80ですら小さく聞こえる。そしてそこから少し上げると一気に大きくなるピーキーぶりでビックリしてしまった。
### 各話短評
#### 第一話「処女厨おじさん」
依頼主の処女厨おじさんが、気になる女の子がフリーか、そして処女かどうかもできれば確認してほしいという依頼を受けて友恵が奔走するエピソード。
冒頭の掴みとして、友恵のキャラクターとセックスコメディ的な作品の雰囲気が把握できる。
フィクションとはそもそも他人の人生を物語を通して覗く行為である。エロゲーならば、そこに付随して性行為も目撃できるという構造があって、そんな「覗き」を主人公が率先して行うところ(そして他人の性行為を見て自慰に耽るところ)にメタ的なおかしみがあるなあと感じた。
#### 第二話「常連の男」
駅東口の探偵事務所に片っ端から妻の浮気調査を依頼する男がいて、その謎の行為の真相を調査してくれないかという、別の探偵事務所所長からの依頼。
連れ出しスナックやデリヘルなど、あまり私の人生に関わりのない風俗業界に潜り込むところが興味深く楽しい。
また、友恵のコネの広さというか、自身は趣味優先だからと卑下するところがあるが、探偵としての有能さも垣間見えるエピソードだ。
覗きとは、「覗かれたくないプライベート」があって初めて成り立つ。
そもそも性行為とは、自らの滑稽な姿を、気を許した相手に対して晒す行為であって、そうでない相手には普段見せない姿でもある。だからこそ覗くことで得られる光景は、やはり滑稽でおかしさのあるものだ。その滑稽さこそが本作のコメディとしての狙い、真髄であると感じた。
#### 第三話「ラジコン女と漏洩男」
ある企業の男から、部下の素性調査を依頼される。しかしその依頼内容に怪しさを覚えた友恵は別の事務所にその男の調査をさせながら、オフィスラブを覗くチャンスだと嬉々としてこの案件で遊び倒すエピソード。
このエピソードは結構声を上げて笑ってしまった。「それにしてもこの女、ノリノリである」というやつで、友恵の他にもう一人、イメクラ嬢の**澤田直美**([[👤乙倉由依]])がやりたい放題に暴れてくれる。
二人の女の悪ノリが乗じてどんどんと状況が滅茶苦茶になっていき、それに散々振り回される男が二人、という構図がもう笑える。
こんなに笑えるシチュエーションを作っておきながら、友恵と直美が直接対峙することもなく、あくまで覗く・覗かれるの関係のままエピソードが終わる点も美しい。
### おわりに
とうことであとは後半のエピソードを楽しみたい。
ティーンエイジャーの惚れた腫れただけでなく、本作のような「オトナが笑えるエロゲー」も色々とプレイしたいものである。
## 情報
![[🎮️『友恵の探偵物語 ~のぞき魔な私の天職~』#主要スタッフ]]
![[🎮️『友恵の探偵物語 ~のぞき魔な私の天職~』#関連リンク]]