# 2026-06-21 [[🎞️『黒牢城』]]を観る
## 感想
劇場で鑑賞。

>[!info]
> ![[🎞️『黒牢城』#概要]]
### 黒沢時代劇
[[👤濱口竜介]]の次は[[👤黒沢清]]。師弟そろっての同日公開だ。
>[!check]
> 同日公開を記念してか配信された[黒沢清監督×濱口竜介監督スペシャル対談](https://www.youtube.com/watch?v=2d1jOgHXc5Y)も面白かった。
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> - [[2026-06-19 🎞️『急に具合が悪くなる』を観る]]
時代劇とミステリーのジャンルミックス。大きく四つのエピソード(事件)が季節ごとに展開されていき、主人公である城主の[[👤荒木村重]]([[👤本木雅弘]])と、探偵役である牢獄された軍師[[👤黒田孝高|黒田官兵衛]]([[👤菅田将暉]])による謎解きと解決が繰り返されていく。
そうした流れの中で二人の関係性を描きつつ、次第に「戦国の世」が行き着く地点へと連れて行かれる、そんな映画だ。
時代劇やミステリーといったジャンル映画として鑑賞するとなかなか手ごわい、面食らう作品かもしれない。かなり地味で、落ち着いた映画である。
確かに事件は起きる。それも奇っ怪な状況での怪事件だ。
しかし本作はその瞬間を基本的に映さない。主人公である村重はいつも事件が起こった後に現場に訪れ、黒田とともに謎を解いた後も事件が起きた瞬間を回想的に挟むこともなく、台詞のやり取りで完結している。実際に事件が起きたその瞬間は観客の脳内で構築させようとしている。
そんな作劇のため、時代劇特有の台詞回しもあってなかなか観客に大きく負担をかける映画だと言えるだろう。
所々で見せるその時代らしい所作をじっくりと見せる点も特徴だ。
特に主演の[[👤本木雅弘]]の所作にはじっくりと眺めるに値する美しいショットもあり、あるシーンについては「あまりに丁寧に撮り過ぎでは」と思ったが、終わりに至ってその丁寧さの必然性が分かった。日本史には疎いので[[👤荒木村重]]のこともさっぱり知らないが、知っている人ならピンとくる描写だったのだろう。
それぞれの事件によってエピソードが分かれているためオムニバスっぽさもあるが、最後には一本の映画(物語)としてまとめ上げるのは原作からの特徴だろうか。
そういう作りであると把握してからなら理解できるが、実際に観るとひとつひとつの事件の繋がりが見えず、映画一本のドラマとして興味を引くには弱いと言わざるを得ない。そのじっくりとした語り口と合わせて苦手な人は多いだろうなと、鑑賞中に後方から聞こえてきたイビキの中で思った。
クライマックスで明かされるすべての事件に一貫する「動機」が明かされるに至って、[[👤荒木村重]]がなぜ織田信長に謀反を起こし、そしてなぜあのような結末に至ったかという時代の<ruby>謎<rt>ミステリー</rt></ruby>へと繋げてみせる。そこがスリリングで魅力的な映画なので鑑賞後感はぐっと来るものがあった。
## 情報
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