# 2026-06-26 [[🎞️『スーパーガール』(2026年)]]を観る
## 感想
[[IMAX]]シアターで鑑賞。

>[!info]
> ![[🎞️『スーパーガール』(2026年)#概要]]
### [[DCユニバース]]劇場映画第二作
昨年の[[🎞️『スーパーマン』(2025年)]]から開始された[[DCユニバース]]の劇場用映画第二作目。
>[!check]
> 今思い返してもほとんど完璧なフランチャイズ第一作目だった。
>
> - [[2025-07-12 🎞️『スーパーマン』(2025年)を観る]]
[[👤ジェームズ・ガン]]がシリーズを仕切るという点でも注目しているが、監督が[[👤クレイグ・ギレスピー]]という点にも注目。
彼が監督した[[🎞️『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』]]では実在のフィギュアスケート選手である[[👤トーニャ・ハーディング]]の半生を描き、90年代という時代性と併せて型破りな女性像を打ち出してみせた。
初期の[[マーベル・シネマティック・ユニバース]]の成功もキャラクターの性質に合ったクリエイターとのマッチングが上手かったところが大きいと考えているが、今のところは[[DCユニバース]]も同じ道を進んでいるようだ。
### へべれけ女子によるスペースオペラ × 暴力西部劇
[[🎞️『スーパーマン』(2025年)]]ではラストにちょっとだけ出てきた[[スーパーガール]]、本作でついに主役に躍り出る……のだが、彼女が真の力を発揮するまでには時間がかかる。
なぜなら、酔っ払っているからだ。
一人旅をしている彼女は酒に酔えるよう、自らのスーパーパワーが発揮されない星を選んでいる。
滅んだはずのクリプトン星でなぜ彼女が生き残っているのかが明かされるに至って、前作の[[スーパーマン]]同様に彼女もまた故郷を失った難民として描かれる。その生い立ちから憂鬱を抱えた彼女は、嫌なことを考えないようにしようと酒で現実を忘れられる星を探しているのである。
特に第一幕は終始へべれけで、そんな様子がキュートで魅力的に映る。酒に酔ってゲロも吐くし、ドアを開けたまま小便もする。
それこそ[[🎞️『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』|🎞️『アイ,トーニャ』]]的な、開けっ広げなはしたなさが楽しい。そこに[[🎞️『スーパーマン』(2025年)]]でも大暴れしていた宇宙犬の**クリプト**も相変わらずのバカ犬ぶりを発揮していて、お行儀のよくない同士で収まりがよい。彼女が一人旅を満喫するところをことごとくクリプトに邪魔される序盤のシークエンスはかなり笑った。
しかしそんな彼女に転機が訪れる。宇宙の悪党集団のリーダー・**クレム**([[👤マティアス・スーナールツ]])によってクリプトに毒を撃ち込まれるのだ。
三日以内に解毒薬を与えないと死んでしまうということで、クレムに復讐を誓う少女**ルーシー**([[👤イヴ・リドリー]])と共に、クレムを追うことになる。
その追跡劇は宇宙を股にかけるもので、それこそ[[🎞️『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』]]や[[🎞️『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』]]のような[[スペースオペラ]]となっている。
それに加えて本作は舞台となる惑星のルックや悪党集団のキャラクター性から、いわゆる[[マカロニ・ウェスタン]]の香りも漂わせている。女性が悪党たちによって誘拐され、商品として取引される対象となるような物語がしばしば描かれてきたジャンルだ。本作においても悪党たちは星々から花嫁たちを拉致しているという設定である。
[[スーパーガール]]という女性ヒーローの誕生譚を描くにあたって、女性が消費される側だった暴力を前景化した西部劇の構図をカウンター的に用いている点はなるほどクレバーだと思った[^1]。
フランチャイズの第二作目としては、宇宙が当たり前のように舞台となるという==世界観の拡張==と、ヒーローアクションに囚われない==既存ジャンルとのミックス==を提示しようという意図を感じた。
正直、単体の娯楽作としては[[🎞️『スーパーマン』(2025年)]]ほどの決定打には欠ける。しかし、世界観を宇宙規模に広げ、ジャンルの幅を示したという意味で、今後のシリーズの土台を築く一作ではあった。
## 情報
![[🎞️『スーパーガール』(2026年)#予告編]]
![[🎞️『スーパーガール』(2026年)#主要スタッフ]]
![[🎞️『スーパーガール』(2026年)#関連リンク]]
[^1]: 同時に、それに近いことをしている作品を最近観たなあと思いを馳せたところ、思い至ったのが[[🎞️『SISU/シス 不死身の男』]]だ。ある種の「神」的存在に導かれて、拉致された女たちが悪党たちに復讐を果たすという構図も本作と似ている。続編も楽しみ。