# 2026-07-04 [[🎞️『きれっぱしの愛』]]を観る
## 感想
劇場で鑑賞。

>[!info]
> ![[🎞️『きれっぱしの愛』#概要]]
左右に狭い[[スタンダードサイズ]]の画角、芸術家の母親を主人公とした多くを説明しない静かな作劇、アイスランドの自然を映す映像美――。いかにも欧州のアートムービーといった佇まいの映画である。しかし、くすくす笑えるコメディ映画だった。
実際は[[ビスタサイズ]]の作品であり、あるシークエンスでは映像が左右に広がるのだが、その使い方も皮肉が効いているというかなんというか。
アイスランドのある家族を描いた物語である。子供が三人。両親は離婚済みで、親権は母親の**アンナ**([[👤サーガ・ガルザルスドッティル]])にあり、しかし漁師の父親**マグヌス**([[👤スベリル・グドナソン]])は度々彼女の家に訪れる。
そんな終わった後のもずるずると続いている関係性をコミカルに描くのだが、とにかく油断できないのがその編集だ。シーンを思い切りよくズバズバとカットしては、あっと驚くような画を挟み込ませる。しかもそのどれもが画として美しかったりおかしかったりするのだ。
アンナは仕事がうまくいかない。そもそも芸術家という仕事で生計を成り立たせるのが難しいという話もあるが、子供を抱える女性であることも影響していそうだ。ドキュメンタリー映画[[🎞️『女性の休日』]]で描かれたようにジェンダー平等先進国であるアイスランドであるが、だからといって楽ではないということか。
彼女の表現技法は鉄板を長期間布に当て続けることでサビを転写するというもので、とても時間がかかる。その制作過程と共に映されるアイスランドでの生活は金銭的でない豊かさが伝わってくる。
それでもうまくいかないフラストレーションは元夫マグヌスに向かったりして、関係が終わっても人生は続いていく、そんな「終わりのある」物語では描き得ないその先を映し出そうとしているようだ。
>[!note]
> ![[きれっぱしの愛_ヒューマントラストシネマ有楽町.webp]]
> [[📍ヒューマントラストシネマ有楽町]]では本作の巨大ポスターから夫マグヌスだけ切り抜かれてポスター外に捨て置かれていた。
## 情報
![[🎞️『きれっぱしの愛』#予告編]]
![[🎞️『きれっぱしの愛』#主要スタッフ]]
![[🎞️『きれっぱしの愛』#関連リンク]]