# 2026-07-10 [[🎞️『ロングウォーク』]]を観る
![[レーティング#^r-15]]
## 感想
劇場で鑑賞。

>[!info]
> ![[🎞️『ロングウォーク』#概要]]
### 走って歩いて
[[🎞️『ランニング・マン』]]の次は[[🎞️『ロングウォーク』]]。[[👤スティーブン・キング]]が「リチャード・バックマン」名義で発表した原作小説の映画化が続く。
>[!check]
> 今年は上記二作に加えて[[🎞️『サンキュー、チャック』]]も[[👤スティーブン・キング]]原作。[[🎞️『ランニング・マン』]]は残念、[[🎞️『サンキュー、チャック』]]は傑作だったが、今作はどうか。
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> - [[2026-01-31 🎞️『ランニング・マン』を観る]]
> - [[2026-05-27 🎞️『サンキュー、チャック』を観る]]
設定はかなり[[🎞️『ランニング・マン』]]に近い。近未来、ディストピアとなったアメリカを舞台に、敗北=死のデスゲームに挑戦する者たちを主人公とする物語だ。
[[🎞️『ランニング・マン』]]では世界観をレトロフューチャーな美術で固めた点に特徴があるが、それとは対象的に[[🎞️『ロングウォーク』]]ではアメリカの田舎の風景を延々と映す。走る都市、歩く田舎。
### ゲームの規則
[[🎞️『ランニング・マン』]]のデスゲームは追いかけっこだった。30日間、追手から逃げ続ける。定期的にイベントが生じ、視聴者参加型のエンタメ性を備えていた。
しかし[[🎞️『ロングウォーク』]]は文字通り歩き続けるだけのゲームだ。はじめは50人でスタートして、立ち止まったら警告され、警告が3つ付くとその場で射殺。最後の一人になるまでゲームは続く。
ゲームとは、ルールによって明確な「勝ち」/「負け」を生じさせる人間の活動といえる。
ふつう、人間の活動の多くには「勝ち」や「負け」といった価値判断は付けづらく、複雑で曖昧なものだ。そこで、あるルールを導入することで勝ち/負けの二分化を施し、単純で分かりやすい娯楽としたものがゲームであり、その代表がスポーツである。
そう考えると[[🎞️『ロングウォーク』]]で繰り広げられるのは特段シンプルなゲームだ。「歩く」という人間の基本的な活動に注目し、それをやり続けた者が勝者、それ以外は敗者だ。天候や坂道と行ったゲームに波乱をもたらすイベントもなくはないが、そこに人為的な要素はなく、娯楽性は低いといえる。
ゲームそのものの娯楽性が低いのであれば、この「ロングウォーク」というゲームは、そしてこの映画は、どこに面白みがあるのか。
それはずばり、ゲームに挑戦する人物たちだ。50人の中でたった1人だけが生き残り、巨万の富と願望が叶えられるこのゲームに参加する若者たちはどのような人物なのか。人に歴史あり、というやつである。
ゲームに挑戦する若者たちは、数日間を共に過ごす同志であり、同時に競争相手でもある。とは言え、そのゲームのシンプルさから互いに足を引っ張ることも難しく、彼らができることは基本的に話すことのみである。
対話とは、時間つぶしとともに互いの情報を交換する行為である。情報と言ってもこの場合は身の丈話である。それぞれのプレイヤーが互いの境遇を交換することで、互いが互いを知っていく。それは集団に一体感をもたらし「プレイヤー」という観念も曖昧化していく。
最終的にはゲームの主催者=体制と、ほとんど強制的に参加させられたプレイヤー=民衆という構図となっていく。ゲームの「勝ち」と「負け」の対象がスライドしていく。そこに「ロングウォーク」というゲームが意味するものが浮かび上がってくる。
私にとってはそこに本作の見応えを感じたのであった。
そんな政治的な隠喩を読み取らずとも、多くの若者たちが互いを知り理解していく青春映画としての一面や、敗者への射殺を克明に描くゴア描写など見どころの多い映画だ。
同じ原作者の似たような題材の物語であり、おそらく製作費的には大きく劣る[[🎞️『ランニング・マン』]]よりもずっとオススメである。
>[!note]
> この評を書いている途中に気づいたのだが[[🎞️『ランニング・マン』]]の公式サイトはすでに削除済みで、配信・ソフト情報を掲載する[簡素なページ](https://paramount.jp/the-runningman-movie/)のみとなっていた。配給の[[東和ピクチャーズ]]の[公式サイト](https://towapictures.co.jp/)には現在もトップページで掲載されているのにかかわらずである。
> これは[[パラマウント・ピクチャーズ]]の[日本公式サイト](https://paramount.jp/close.html)が今年6月30日にサービス終了したことが影響したのかもしれない。日本での劇場配給は[[東和ピクチャーズ]]が担う一方、公式サイト運営は[[パラマウント・ピクチャーズ]]日本法人の管轄だったのかも。もしそうであれば、サービス終了に伴い独立ドメインである`the-runningman-movie.jp`が廃棄されたと考えると辻褄が合う。
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> このあいだ下記の記事も話題になったが、映画ファンとしても公式サイトが公開から半年も経たない内に削除されてしまうのは哀しい限りである。
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> - [東宝系に問題が集中、ワーナーはゼロ!映画サイトのドメイン名問題、邦画ヒット作10年間332本の実態を調査 | Web担当者Forum](https://webtan.impress.co.jp/e/2026/06/24/52777)
## 情報
![[🎞️『ロングウォーク』#予告編]]
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