# 2026-08-29 [[🎞️『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉』]]を観る ![[ネタバレ#^warning]] ## 感想 [[IMAX#IMAXレーザー|IMAXレーザー]]で鑑賞。 ![Xユーザーのこーしんりょー@SpiSignalさん: 「『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉』観た。異常映像譚、あるいは13年目の定期点検作業。愛の継続にはメンテナンスが必要不可欠なのだ。」 / X](https://x.com/KO_SHIN_RYO/status/2093611125690790253) >[!info] > ![[🎞️『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉』#概要]] ### 一見さん〈完全〉お断り映画 ビックリするほど一見さんお断り映画である。 TVアニメシリーズ(およびその劇場編集版)と[[🎞️『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』]]は、この映画で描かれる出来事に至るまでの大前提であり、その説明も一切する気がないという、なかなか稀有なことをしている作品だった。 また、公式からもネタバレ防止の告知が厳しくされているため、ここまでは「一見さんはお断りだよ」とだけ(あと、途中に退屈のせいで少し舟を漕いでしまったことを)告げておこう。 そして次の見出しからはその内容に触れる(あるいはまったく触れない)話をする。 ![Xユーザーの魔法少女まどか☆マギカさん: 「ネタバレ防止のお願い  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 〈ワルプルギスの廻天〉をご鑑賞いただく 皆さまへ、あらためてのお願いです。 ネタバレを含む投稿につきましては 【9/12(土)0:00】までご配慮いただくよう、 ご協力をお願いいたします。 #まどかマギカ https://t.co/LMbdP1q4M1」 / X](https://x.com/madoka_magica/status/2092880158743204203) ### 13年、愛し続けるのも楽じゃない 国立社会保障・人口問題研究所の人口推計では、1990年出生女性が50歳になった時点の離婚経験割合を28.3~39.6%、中位推計36.0%としている[^1]。つまり、1990年生まれの女性では、結婚した人の約3人に1人が50歳までに離婚を経験するという推計である。 多くの物語が、家族の素晴らしさとともに、その維持の難しさを語っている。家族が壊れてしまう原因は様々あるだろうが、そのひとつとして==愛を維持し続けることの困難さ==が挙げられるだろう。 13年ぶりのシリーズ続編となる本作で、悪魔=**暁美ほむら**([[👤斎藤千和]])の前に新たな脅威が立ちふさがる。世界にとっての脅威ではない。悪魔にとっての脅威だ。 正直、本作で新登場したキャラクターたちが具体的に何をどうしたかったのかは私には理解できないところもあった。しかし、その目的が果たされることは、結果として「円環の理=**鹿目まどか**([[👤悠木碧]])が奪われる」ということになる。 シリーズ本編で概念となってしまったまどかだが、[[🎞️『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』|『叛逆の物語』]]ではほむらの==愛の力==によって世界が書き換えられ、まどかを自らが再構築した世界に取り込んでしまった。 それから13年だ。 愛する者を取り込んでから13年。 劇中世界で13年なのかは分からない[^2]。だが、とにもかくにも13年だ。 [[🎞️『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』|『叛逆の物語』]]公開当時に生まれた子供が中学校に入学するほどの時間である。 外伝作品で何が語られているかは知らないが、少なくともほむらの物語は13年前から先へ進んでいない。言い換えれば、ほむらはそれだけの時間、まどかを自らの内側に監禁し続け、愛し続けていた。 しかも13といえば忌み数とされることもある数字だ。そういう事もあって、そろそろ、その愛が摩耗してはいないかを確認すべきタイミングになったのではないか――というのが本作[[🎞️『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉』|〈ワルプルギスの廻天〉]]なのだと私は観た。 そして私は暁美ほむらに強い共感を覚える。 私も、その登場から今年で20年目となるある[[炎道イフリナ|天才魔法少女]]を一番に愛し続け、私の内側で監禁し続けているからだ。他者の二次創作も拒否し続け[^3]、私の中だけで完結する世界を廻天し続けているからだ。 何を大それたことを、と嗤う者もいるだろう。 しかし私にとって、ひとりの二次元美少女(=概念)への愛着を維持することは、本作が異常映像の乱舞によって物語ってみせた闘いに近いものなのだ。私の体内でもあの異常映像に近いことが起きているのだと主張したい。 映画としては異常映像のインフレ具合が物語の理解を妨げるレベルでやり過ぎていることと、異常映像と異常映像とを繋ぐためのストーリーテリングのぎこちなさが退屈さを生じさせており、途中気を失った場面もある。 しかし、クライマックスで再びほむらがまどかを自らのものにしようと決意するシーンには、私もまた強くエンパワメントされた。 それだけでも「好きな映画だった」と語るのに十分である。 ## 情報 ![[🎞️『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉』#予告編]] ![[🎞️『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉』#主要スタッフ]] ![[🎞️『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉』#関連リンク]] [^1]: [日本の将来推計人口-平成18(2006)~67(2055)年-附:参考推計 平成68(2056)~117(2105)年](https://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/suikei07/P_HP_H1812_A/h3-3-3-4.html?utm_source=chatgpt.com) [^2]: そもそもあの世界における時間の観念が割と謎。 [^3]: その数はほとんどゼロに近いが。