# 2026-10-30 [[🎮️『CROSS†CHANNEL』]]をプレイ その1
![[ネタバレ#^danger]]
## 感想
### まだ、ほとんど何も分かっていない
せっかく[[2026-10-25 𝕏のアカウントが凍結される|暇ができた]]ので、やるやる詐欺をしていた[[🎮️『CROSS†CHANNEL』]]に本腰を入れる。
ゲーム内で5周ほどプレイした段階。
まだまだ内容について分からないことが多く、おそらくこれからゲームの秘密が色々と分かってくるだろうタイミングだと判断したため、「何も分かっていない今」を記録する。
### プレイを始める前に
今回プレイしているのは、2003年に発売された初代PC版。
[[ErogameScape -エロゲー批評空間-|エロゲー批評空間]]によると、どうも初回盤のディスクに焼かれたバージョンでは、オートセーブをオンにするとルート攻略ができない致命的なバグがあるらしいと知り、念のために修正パッチを探すことに。
以下のサイトではさまざまなゲームのパッチの入手方法やアーカイブを紹介しており、[[Wayback Machine]]のアーカイブから入手可能ということが分かったのでそこから修正パッチを取得した。
[差分、或いは失われたパッチのアーカイブ | …そんなよく書けた日のこと…](https://tegaover.blog.fc2.com/blog-entry-5.html)
### ふたつの謎
本作が方々で高く評価されていることはもちろん知っている。
そして内容についても少しだけ。なんとなく、ループものであるということ。そして「生きている人、いますか?」というキャッチフレーズから、[[ポスト・アポカリプス|終末もの]]の香りがしていた。
そんなノリで一周目。
セーブデータには現在プレイ中のルートタイトルらしきものが記録されるのだが、タイトルである「CROSS†CHANNEL」と銘打たれた序章らしきパートである。
そこではプレイヤーには決定的なものごとは何も見せず語らず、それでいて「なにか色々と秘密がある」ということだけが分かる、どこか煮え切らない新学期が描かれる。
最後には物語の目標であった放送アンテナが完成し、主人公である**黒須 太一**が「生きている人、いますか?」というメッセージを送信してオープニングがはじまる。ここまでがプロローグだ。
そして二周目、先ほどと同じ「新学期の最初の一週間」のはじめからまた物語が始まる。
そこでは、一周目では隠されていた「==主要登場人物以外のすべての人々が何故か消えてしまった==」という事実が明確にされる。たとえキャッチフレーズを知らなかったとしても、その事自体は一周目から察せられるバランスで物語られていた。
しかし、それ以外にも本作には謎が散りばめられているようで、選択肢によって分岐する物語を通してそれらの謎が少しずつ明かされている(そして新たな謎が提示される)作りになっている。
私の現在のプレイ進捗で、最大の謎は次のふたつだ:
1. 太一を含む群青学院放送部の八人以外の人間がこの世界から一斉に消えてしまった。
2. みんなが消えてしまったその日を起点として、その後の一週間をループしている。
どちらもSF(劇中では[[👤藤子・F・不二雄]]にならって「[[すこし・ふしぎ]]」が何度か用いられる)的で大掛かりなギミックだ。どちらか片方だけでも説得力のあるオチを用意するのが大変そうなのに、よりにもよって二段重ねである。
まあしかし、オチについては置いておこう。プレイを進めればじきに分かることだ。
今はこの二つの謎によってこのゲームがどうやって私の興味を惹いているかを考えたい。
### ふたつのギミック
人類の消失。これは[[ポスト・アポカリプス|終末もの]]であると同時に、漂流ものジャンルでもある。
登場人物は限られた八人。どのようにして人が消えたのかは分からないが、とにかく人がいないために人間社会は停止しており、ガスや電気、水道といったインフラは使えない。食料もどうするか考えなければならない。劇中では呑気にギャルゲー的掛け合いを演じている登場人物たちだが、明らかに命の危機である。
あるループの最終日では八人の仲が決別し、殺し合いに至ってしまうこともある。どうやら過去に色々と因縁がある放送部の八人は、もとよりコミュニティとして機能不全を起こしている。そこにこの命の危機だ。自分や大切な人を守るために、敵となりうる人物を暴力で排除しようと行動に出るのはありえないことではない。
そこに[[タイムループ]]である。
本作は、たとえ主人公の太一が死んだとしてもタイトル画面には戻らない。太一の過去の回想(その内容もまだあまり理解できない謎がある)がはじまる。セーブ・ロードといったゲームシステムによる時間の巻き戻りでなく、物語としての時間の巻き戻りが起きる。
そして、現在のプレイ進捗から得られる情報からすると、==本作のループはすべての人物に記憶の引き継ぎがなされないようだ==。つまり物語の外側に立つプレイヤーだけがタイムループを認識しているパターンである。
しかし、例外はある。それが祠だ。**七香**([[👤理多]])といういるはずのない謎の少女に導かれて選択肢をたどると祠へとたどり着く。そこはループの影響を受けず、そこに置かれたものは時間が巻き戻っても維持される。登場人物の一人である**支倉 曜子**([[👤児玉さとみ]])がその仕組みに気づき、以前の周回で太一に日記を残させたことで、今プレイしている周回での太一は世界がループしていることに気づけるという仕掛けだ。
個人的には「タイムループを認識できるのはプレイヤーだけ」というこの設定は熱い。大好きな[[🎮️『Prismaticallization』]]と近い設定だからだ。こちらは最初から最後まで主要人物たちはタイムループを知覚することはないという奇妙なギャルゲーだったが、[[🎮️『CROSS†CHANNEL』]]では「ループに気づけたり気づけなかったりする」ことで生じる特徴的なストーリーテリングがあるのではないかと期待している。
このふたつの謎、ふたつのギミックが組み合わさることで、プレイヤーにはひとつの目標が与えられている。
それはタイムループを駆使して崩壊したコミュニティである放送部を再び結託させること。その先に待つものがハッピーエンドかは分からないけれども、そうしなければ一周目の「CROSS†CHANNEL」の先へは進めないのだろう。
この目標は、登場人物の(つまり物語の)目標ではなく、プレイヤーの(つまりゲームの)目標だ。この構造がある時点で、すでに「ゲーム」として本作を評価できるといえる。
### その他
以下は蛇足の雑感。
群青学院。この舞台についても一周目では色々とぼかされていたが、なかなか闇が深い。
狂気を強める心の病が蔓延した世界の隔離施設。原発による過当利益を緩和する政策として舞台となる街に建てられた、というのが今となっては笑えない。
つまりそこに通う本作の登場人物は全員精神になんらかの危うさを抱えた人物であるということ。
**佐倉 霧**([[👤中瀬ひな]])との過去回想で、特に症状が重く、他者との関わりを断った者たちについて、太一は「一人で完結している」「完成された人類だ」と評している。対して俺たちはまだ一人で完結できておらず、バラバラなまま、しかしそれでも他者を求めていると。この辺りはテーマに直結しそうなシーンだと感じた。
太一のセクハラ。これは当時の価値観としてもやりすぎ、というバランス感覚で描かれているのは理解するが、もちろん現在の価値観だとなおさらキツいものがある。
もちろん私はエロゲー脳へとスイッチしているのでケラケラ笑って読めてはいるが。
そして太一のセクハラ癖、すなわち加害性が、単なるオモシロとしてではなく、太一の過去とそこから生じる性質、群青学院に通う理由に関わっているらしいことは描写から感じ取れる。
好きなキャラクター。今のところは**宮澄 見里**([[👤鳩野比奈]])が一番好みかも。眼鏡っ娘補正強し。
## 情報
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